「BA・5」免疫すり抜け ワクチン効果減少も

今日の新着記事新型コロナウイルス感染者の増加要因とされるのが、ワクチンの効果の減少と、免疫をすり抜ける性質を持つとみられるオミクロン株派生型「BA・5」への置き換わりだ。2020年、21年とも夏に感染拡大が起きており、流行「第7波」への警戒が強まる。2022年7月7日配信共同通信社

オミクロン株の亜系統について

BA.4/BA.5系統の感染力について

2022年1月にBA.4系統が、2月にBA.5系統がいずれも南アフリカで検出されました。

BA.4系統、BA.5系統の遺伝子変異はBA・2系統と共通しています。

2022年6月24日までに、BA.4系統は世界60カ国から、BA.5系統は63カ国から報告されています。

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当初は南アフリカが多くを占めましたが、いまでは欧州を中心に広がっています。

南アフリカ国内では2022年4月から5月にかけてBA.4系統、BA.5系統が占める割合が上昇し、BA.2系統からの置き換わりが進むと共にこの時期に感染者数の増加がみられました。

同様にポルトガルでも5月にBA.2系統からBA.5系統への置き換わりが進み、やはり感染者数の増加がみられました。

このことから、BA.4系統、BA.5系統はBA.2系統より感染力が強いと思われています。

PowerPoint プレゼンテーション
東京でも6月になりBA.4系統、BA.5系統のオミクロン株が少しづつ増えてきています。7月以降は急速な置き換わりが予想されます。

BA.4/BA.5系統へのワクチンの効果

新型コロナウイルスワクチン接種者及びオミクロン株感染者の血清を用いた研究では、BA.4系統、BA.5系統に対する抗体価はBA.1と比較して2.9倍から3.3倍、BA.2と比較して1.6倍から4.3倍の中和活性の低下していることが判りました。

BA.4/BA.5系統のオミクロン株に対する中和抗体はワクチン未接種およびブースター接種の血清のいづれでも他の変異株に比べて低い値となっています。

BA.2系統ウイルス株にオミクロン亜系統のスパイク遺伝子を置換した遺伝子組換えキメラウイルスを使った動物実験では、BA.4系統及びBA.5系統のスパイクを持つウイルスの病原性がBA.2系統のスパイクだけを持つウイルスよりも高くなったと報告されています。

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しかし、この結果はワクチン接種などの影響が全くない状況のため、人における病原性は不明です。

なお、WHOは現時点でBA.4系統及びBA.5系統がより重症となる証拠はないとしています。

ここがポイントオミクロン株の亜系統であるBA.4/BA.5系統への置き換わりが急速に進んでいます。これまでのBA・2系統に比べて感染力は強いと思われましが、現時点では重症化はそれほど違いはないと思われています。

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