この世に男女がいる限り。性行為感染症(第2回)

この世に男女がいる限り。性行為感染症

薬の効かない菌が増加しています。注意が必要です。

第2回の今回は性行為感染症として、比較的患者さんが多い、淋菌感染症を取り上げます。

淋菌感染症はグラム陰性球菌の一つである淋菌による細菌感染症です。

感染経路は性行為によって感染しますが、最近はオーラルセックスによって咽頭に感染することもあります。

感染すると尿道炎を起こします。

尿道炎を起こすと、おっしこする時に強い痛み(排尿時痛)が現れます。

そして、尿道口から白く濁った膿がでることがあります。

次回、紹介するクラミジアによる尿道炎に比べて、痛みが強いと言われています。

診断には、尿道口からでる膿や、起きて最初の尿の細菌検査をします。

この膿や尿から淋菌が培養されれば、診断がつきます。

淋菌感染症には抗生物質を投与して治療します。

これまでは、セフトリアキソンと呼ばれる抗生物質を1回点滴すれば治っていました。

ところが、最近になって、この抗生物質が効かない薬剤耐性菌が増えてきています。

以前は、セフトリアキソン以外にも飲み薬の抗生物質も有効でした。

ところが、この飲み薬の抗生物質も最近では効きが悪くなっています。

また、淋菌感染症の患者さんはクラミジアや梅毒など他の性行為感染症を合併していることも多く

これらの性行為感染症の検査も併せて行うことが大切です。

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