マールブルグ病で注意喚起 政府、検疫所や医療団体に

今日の新着記事松野博一官房長官は15日の記者会見で、アフリカ中部・赤道ギニアでエボラ出血熱とよく似たマールブルグ病の感染者が確認されたことを受け、厚生労働省が検疫所や地方自治体、医療関係団体に注意喚起したと明らかにした。国内で感染は確認されていないとした上で「海外の感染情報の収集を行い、必要な対策を講じる」と述べた。2023年02月16日配信 共同通信社

マールブルグ病とは

マールブルグ病は1967年8月西ドイツ(当時)のマールブルグ(Marburg )で最初の患者が発生しました。

当時、ポリオワクチンの製造や実験のために、アフリカのウガンダから連れてきたミドリザルの解剖などを行っていた研究員やその後かたずけなどをしていた人に発症しました。

最初の事例では合計で25人に発症して、そのうち7人が亡くなりました。

その他にも感染した患者の治療にあたった医療従事者の6人に二次感染が起きましたが、死亡者はいませんでした。

最初に発生した場所にちなんでマールブルグ病と呼ばれています。

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その後、アフリカのケニア、ジンバブエ、ザイール(現コンゴ民主共和国)などで発生し、いずれも1〜2名で死者も出ています。

最初のドイツの事例以外はすべてアフリカの国々でのみマールブルグ病の患者は発生しています。

マールブルグ病の原因や症状、治療法は

マールブルグ病はマールブルグウイルスによるウイルス感染症です。

マールブルグウイルスはエボラウイルスと同じ仲間で、最初の事例はアフリカミドリザルから感染したと考えられていますが、それ以降の事例は必ずしもサルと関係なく、何らかの自然界の動物から感染したと考えられています。

今日の新着記事西アフリカのギニアでエボラ出血熱に似たマールブルグ病の感染者が確認された。世界保健機関(WHO)が9日に明らかにした。西アフリ【続く】

しかし、今でも自然界におけるどんな動物がこのウイルスを持っているかははっきりとわかっていません。

人から人に感染することは確かですが、どのようにして感染するかもはっきりわかっていません。

潜伏期間は3~7日で、エボラ出血熱などと同じように、突然の高熱で発症します。

その後で、吐き気や下痢などの症状がでてきます。

さらに、全身に皮疹が出てきます。

はっきりした致死率は不明ですが、エボラ出血熱と同様に死亡することが多い、危険な感染症です。

現時点では、ワクチンや治療薬はありません。

日本で患者が発生した場合はエボラ出血熱と同様に1類感染症にしてされているため、第1種感染症指定医療機関で厳重に隔離されます。

1類感染症

  • エボラ出血熱
  • クリミア・コンゴ出血熱
  • 南米出血熱
  • マールブルグ病
  • 痘そう
  • ペスト

今回の赤道ギニアでのマールブルグ病の発生はこれまでになく患者数が多いことから注意が必要とされています。

ここがポイントマールブルグ病はエボラ出血熱と同じようなウイルスによる急性の感染症です。ワクチンや治療薬もなく、極めて危険な病気です。今回、アフリカの赤道ギニアで複数の感染者が報告されており、今後注意が必要です。

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