知っておきたいおとなのワクチン(第3回)
特殊なワクチンですが、海外に行くときには必要なことも 黄熱ワクチン
おとなのワクチンの第3回は少し特殊なワクチンですが、黄熱ワクチンについて解説します。
このワクチンは海外に行くときに必要なワクチンの一つで、トラベルワクチンの仲間になります。
黄熱病はアフリカ大陸や赤道近くの南アメリカ大陸の国々に見られるウイルス感染症です。
原因ウイルスはフラビウイルスの1種である黄熱ウイルスで、蚊に刺されることによって感染します。
黄熱ウイルスに感染すると3~6日の潜伏期間の後、発熱、関節痛、頭痛などで発症します。
多くは、無治療でそのまま軽快しますが、一部は重症化して死亡することもあります。
この黄熱病の感染を防ぐワクチンが黄熱ワクチンです。
生ワクチンで、接種回数は1回になります。
一般の病院では接種することはできず、検疫所や、一部の限定された病院で接種できます。
この黄熱ワクチンは流行している国に行く際にはワクチンを接種済である証明、いわゆるイエローカードが必要となります。
私自身もアフリカに仕事で行く際に、横浜の検疫所で黄熱ワクチンを接種し、イエローカードを発行してもらいました。
このイエローカードは空港の検疫を通過する際にパスポートと一緒に提示する必要があります。
特殊なワクチンの一つですが、他にも海外に行く際には接種すべきワクチンがあり、トラベルクリニックなどで接種してくれます。