今日の新着記事ラグビーのワールドカップ(W杯)で、訪日客により感染症が持ち込まれて拡大するのを防ぐため、国立感染症研究所は18日までに結核やコレラなど注意するべき病気のリストをウェブサイトで公開した。リストはW杯の参加国別に流行状況がまとめられており、どんな感染症に注意するべきか分かるようにした。例えばアフリカのナミビアや南アフリカに関して、結核やコレラ、赤痢が流行しているとして注意喚起しているほか、最も危険な感染症に分類されるクリミア・コンゴ出血熱の一部地域での流行が報告されている
2019年09月19日配信共同通信社
2019年09月19日配信共同通信社
クリミア・コンゴ出血熱はどんな感染症ですか?
クリミア・コンゴ出血熱ウイルスによる感染症です。
クリミア・コンゴ出血熱はクリミア・コンゴ出血熱ウイルスによる感染症です。
野ウサギやハリネズミなどの野生動物に寄生するダニに咬まれることによって感染します。
ロシアの南西部、中東、中央アジア、アフリカなどで患者が発生しています。
クリミア・コンゴ出血熱はどんな症状が出ますか?
熱がでたり、体が怠くなったり、発疹がでます。
ダニに咬まれてから2~3日後に体全体に発疹がでてきます。
その後で、熱が出たり、体が怠くなったり、下痢や吐き気がでることもあります。
ひどくなると、目の粘膜や歯ぐきなどの血が出たりします。
クリミア・コンゴ出血熱は怖い病気ですか?
約30%の人は死亡する怖い病気です。
クリミア・コンゴ出血熱は有効な薬はありません。
出血がひどくなると、約30%の人は死亡すると言われています。
日本ではまだ患者さんの発生はありませんが、もし患者が発生した時には、特別な設備のある病院のみで治療ができます。
ここがポイント
クリミア・コンゴ出血熱の患者さんは日本で発生した場合は特別な設備のある病院で治療します。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症