今日の新着記事国際医療援助団体「国境なき医師団」(MSF)は1日、コンゴ(旧ザイール)で再びはしかの感染が急増していると明らかにした。昨年末以降、一部の州では新規感染者が増加し始め、年始以降の感染者は1万3千人以上となった。2021年04月05日共同通信社
お母さん
はしかはどんな感染症ですか?
麻しんウイルスによるウイルス感染症です。
前崎 先生
はしかは麻しんウイルスによるウイルス感染症です。
感染すると10~12日の潜伏期間の後、発熱、せき、鼻汁などの風邪のような症状がでます。
その後、39℃以上の高熱と全身に発しんが広がります。また、肺炎や脳炎などを合併することがあり、重症となることもあります。
お母さん
はしかはどのようにして感染しますか?
空気感染します。
前崎 先生
はしかは麻しんウイルスが空気感染して発症します。
空気感染するため、一度に多くの患者が発生し、集団感染となります。
また、感染力が強く、普通のマスクでは感染を防ぐことはできません。
お母さん
はしかにはワクチンは有効ですか?
ワクチンによって抗体ができたら、一生感染しません。
前崎 先生
はしかは一度発症して、抗体が作られれば一生感染することはありません。
また、ワクチンによって抗体ができても同じように感染することはありません。
ただし、抗体の力価が下がってくるため、複数回のワクチンの接種が必要になります。
ここがポイントはしかは麻しんウイルスによる感染症です。感染力が強く、空気感染するため、集団感染を起こすことがあります。ただし、ワクチンによって感染を防ぐことができます。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症