エボラ出血熱はどのような病気ですか?
エボラウイルスによるウイルス感染症です
エボラ出血熱は1976年に初めてアフリカで流行した新しい感染症です。
それより前には世の中になかった感染症で、新興感染症と呼ばれています。
エボラウイルスの名前は最初に患者が発生したアフリカのザイール・ヤンブクを流れる川の名前が由来になってます。
もともとアフリカの真ん中の国々では流行していました。
日本ではエボラウイルス感染症は発生しているのですか?
日本ではまだ1人も発生していません。
エボラ出血熱は日本ではまだ1人の患者さんも発生していません。
エボラ出血熱は法律で、1類感染症という病気に指定されています。
もし、患者さんが発生しても普通の病院に入院することはできません。
特別な病院で、感染が広がらないような設備がある病院でしか治療ができません。
日本に患者さんがやってくる可能性はありますか?
可能性は極めて少ないと思いますが、ゼロではありません。
現在、エボラ出血熱が流行しているコンゴには日本人はほとんどいないと思います。
でも、現在は丸1日あれば飛行機でアフリカの奥地にも行ける時代です。
いつ、日本にエボラ出血熱の患者さんがやってくるかわかりません。
常に万全の備えが必要です。
エボラ出血熱の患者さんは感染が広がらないような特別な設備の病院でしか入院できません。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症