2019年09月05日配信共同通信社
チクングニア熱はどんな感染症ですか?
ウイルス感染症の一つです。
チクングニア熱はアルファウイルスによるウイルス感染症です。
このウイルスを持った蚊に刺されることによって感染します。
人から人には感染しません。
チクングニア熱は世界でどこで見られる感染症ですか?
多くはアフリカや東南アジアで見られます。
チクングニア熱はアフリカで流行が最初にみられました。
その後、インド洋の島国や、南インドで流行がありました。
そして、アジアにも広がり、お隣の中国でも2010年に流行がありました。
チクングニア熱はどんな症状がでますか?
高い熱と関節が痛くなることが特徴的です。
チクングニア熱は突然、高い熱がでます。
熱は40℃近くになることもあり、体が震えたりします。
熱が出てからしばらくすると、体中の関節が痛くなります。
熱や、関節の痛みが治まると、体中に発疹ができます。
チクングニア熱は怖い病気ですか?
多くは対症的な治療で治りますが、脳炎を起こすことがあります。
チクングニア熱は多くは対症的な治療だけで治ります。
解熱薬や鎮痛薬を飲んで、熱を下げたり、関節の痛みを和らげたりします。
ウイルスに有効なお薬はありません。
稀に脳炎を起こすことがあり、その場合は重症になって死亡することもあります。
チクングニア熱は蚊に刺されることによるウイルスの感染症です。突然の高い熱と関節の痛みが特徴的です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症