今日の新着記事イタリア中部トスカーナ(Tuscan)州アレッツォ(Arezzo)で、突然飼い主にかみつくようになった飼い猫から珍しい狂犬病類似ウイルスが検出されたとして、当局が猫の観察を強化するよう呼び掛けている。アレッサンドロ・ギネッリ市長は1日に記者会見し、猫にいわゆる「リッサウイルス感染症」の恐れのある症状がみられた場合、直ちに当局に報告するよう飼い主や地域猫活動家らに要請する新条例を制定したことを発表した。2020年07月07日配信AFP=時事
サラリーマン
リッサウイルスはどんなウイルスですか?
狂犬病ウイルスに似たウイルスです。
前崎 先生
リッサウイルスは狂犬病類似ウイルスと呼ばれるウイルスです。
多くはコウモリにいるウイルスで、コウモリに咬まれることによって感染します。
コウモリ以外の動物でこのウイルスを保有することは少ないとされていますが、稀にネコからも検出されます。
サラリーマン
日本でもリッサウイルスの感染症はありますか?
日本で発生した患者さんはこれまでありません。
前崎 先生
リッサウイルス感染症はこれまで日本では発生していません。
リッサウイルス感染症はアフリカや欧州、オーストラリアなどで認められます。
これらの国で感染した日本人が国内で発症する輸入感染症として見られます。
サラリーマン
リッサウイルス感染症にはワクチンやお薬はありますか?
現時点ではワクチンも薬もありません。
前崎 先生
リッサウイルス感染症には狂犬病ウイルスのようにワクチンはありません。
また、リッサウイルス感染症に有効なお薬もありません。
狂犬病と同じようにリッサウイルス感染症も時に重症になって命に関わることもあります。
ここがポイントリッサウイルス感染症は狂犬病に似たウイルスによる感染症ですが、日本国内での感染患者はこれまでありません。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症