変異ウイルス患者の退院基準緩和へ…PCR2回陰性求められ入院長期化の傾向

今日の新着記事厚生労働省は8日、変異した新型コロナウイルスに感染した患者の退院基準について、病床の逼迫度に応じて、これまで必要としていたPCR検査などの条件を緩和する方針を固めた。新型コロナ患者の退院基準は従来型と変異型で異なる。従来型は、症状が改善した上で、軽症・中等症なら発症から10日、重症なら発症から15日経過すれば退院できる。一方、変異型は症状の有無にかかわらず、PCR検査などで2回連続で陰性になることが求められ、入院が長期化しやすい。全国的に変異型の患者が増える中、医療機関の負担が高まっていた。2021年4月9日配信読売新聞

お母さん
お母さん
変異株の退院基準はどうして違うのですか?
まだ、患者数が少ないときは隔離して封じ込めようとしたからです。
前崎 先生
前崎 先生

変異株は既存のウイルスと比べて、感染力が強く、重症化しやすいと考えられてきました。

そのため、患者数がまだ少ないときは、できるだけ隔離して封じ込めようとしました。

そのため、PCR検査の結果は連続2回陰性となることを確認して、明らかに感染性がなくなってから退院としていました。

お母さん
お母さん
なぜ、退院基準を変えたのですか?
入院が長引いて、新たな入院患者を収容できなくなるからです。
前崎 先生
前崎 先生

PCR検査が連続2回陰性を確認するには、全く無症状の患者でも時には数週間の入院が必要になります。

それでは、新し患者を入院させることだできなくなり、患者数が増えてくると入院待ちの患者が増えてしまいます。

そのため、退院基準にPCR検査の結果を求めずに、発症からの罹病期間に変更しました。

お母さん
お母さん
PCR検査の陰性を確認しなくても大丈夫ですか?
ある程度の日数が経過していれば感染する危険性は低くなります。
前崎 先生
前崎 先生

変異株でも従来のウイルスでも、発症してからある程度の日数が経過すれば感染する可能性は低くなることがわかりました。

そのため、軽症から中等症の患者では、発症から10日、それ以外の患者では15日を退院の目安としました。

また、変異株の比率が多くなってくると、封じ込める意義も低くなり、より多くの患者を入院させて治療するほうが良いと思われます。

ここがポイントこれまでは、PCR検査が連続2回陰性となることが退院基準とされた新型コロナウイルスの変異株が感染した患者の退院基準が、これまでと同じように発症からある程度の日数が経過すれば退院できることに変更されました。

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