今日の新着記事厚生労働省は1日、新型コロナウイルスの変異株でコロンビア由来の「ミュー株」が、6月と7月に空港検疫で感染が判明した2人から確認されたと明らかにした。8月末に世界保健機関(WHO)が「注目すべき変異株」に位置づけており、国内では初めての感染確認。2021年9月2日配信共同通信社
お母さん
ミュー株はどこで発見されたのですか?
最初に南米のコロンビアで発見されました。
前崎 先生
ミュー株は南米のコロンビアで最初に発見されました。
他の変異株の同じようにスパイクタンパクの一部が変異しています。
コロンビア以外の南米の国々や欧州でも確認されています。
お母さん
ミュー株は怖い変異株ですか?
現時点ではWHOは注目すべき変異株(VOI)と位置付けています。
前崎 先生
ミュー株は現時点ではWHOは公衆衛生上の注目すべき変異株(VOI)の一つとして位置付けています。
今、日本で流行しているデルタ株などは懸念すべき変異株(VOC)として位置付けています。
ただし、今後の流行の状況次第ではその位置づけが変わることもあります。
お母さん
ミュー株はほかの変異株とどう違うのですか?
ワクチンが効きにくいとの報告もありますが、はっきりしたことはまだわかっていません。
前崎 先生
ミュー株は現時点では南米のいくつかの国々で流行しているのみで、感染力など詳しいことはわかっていません。
ただ、ワクチンの効果が他の変異株より低くなるとの報告があります。
日本ではまだ検出された症例はごくわずかですが、今後の拡がりに注意が必要です。
ここがポイント新型コロナウイルスの変異ウイルスの一つであるミュー株は南米のコロンビアで最初に発見されました。WHOはワクチンの効果が低くなる可能性もあるとして注目すべき変異株(VOI)の一つに加えました。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症