今日の新着記事新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者が急増している沖縄県で5日、専門家会議が開かれて感染状況が詳しく報告された。座長の藤田次郎・琉球大教授は、症例が少なく全体像はまだわからないとした上で、琉球大病院で受け入れたオミクロン株感染者の症状について「感覚としては(デルタ株と)別の病気。インフルエンザに近い」との見方を示した。多くの感染者が長期にわたって隔離され、医療や社会インフラに大きな影響が出ることに懸念を示した。2022年01月06日配信 朝日新聞デジタル
サラリーマン
オミクロン株に感染するとどんな症状がでますか?
熱が出て、身体が怠くなったり、喉が痛くなったりします。
前崎 先生
オミクロン株に感染すると熱がでたり、身体が怠くなったり、喉が痛くなったりします。
熱はインフルエンザと同じように39℃の高熱がでることもあります。
ただし、これまでの新型コロナウイルスと違って息切れなどの症状がでることは稀です。
サラリーマン
オミクロン株の症状がこれまでのコロナウイルスと違うのはなぜですか?
ウイルスが肺で増えないで、喉などで増えやすいからです。
前崎 先生
オミクロン株はウイルスが喉や、気管支で増えやすくなっています。
逆に肺では増えないため、これまでのコロナウイルスのように肺炎を起こすことが少なくなっています。
肺炎を起こさないため、呼吸困難などの重症の症状を認めることが少なくなりました。
サラリーマン
オミクロン株では死亡することはなのですか?
合併症によって死亡することは考えられます。
前崎 先生
オミクロン株の感染そのもので死亡することは少ないと考えますが、合併症で死亡することはあります。
現時点ではわが国のオミクロン株の感染者は健康な若い人に多くみられます。
今後、いろいろな基礎疾患を持っている高齢者に感染が広がれば、合併症で死亡する人もでてくると思われます。
ここがポイントオミクロン株は喉や、気管支でウイルスが増えるため、肺炎を起こすことが少なく、発熱や倦怠感、喉の痛みなどインフルエンザに似たような症状を認めます。重症例は少ないと言われていますが、今後高齢者に感染が広がれば合併症で死亡する人が出てくる危険性があります。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症