オロプーシェウイルスで世界初の死者 ブラジルの女性2人

今日の新着記事ブラジル保健省は25日、蚊やハエが媒介する「オロプーシェウイルス」に感染した女性2人が死亡したと明らかにした。同ウイルスに感染して発症するオロプーシェ熱の死亡例は世界で初めてだという。2024年7月27日配信AFPBB News

オロプーシェウイルスとは

オロプーシェウイルスは南米の熱帯地域で流行するオロプーシュ熱の原因ウイルスです。

1955年にトリニダード・トバゴの発熱患者から分離・同定されました。

ブラジルだけでも50万人以上が感染したと推定されており, デング熱に次いで南米で蔓延しているウイルス感染症です。

ブラジルでは特にアマゾン熱帯雨林を中心に複数の州で集団発生が報告されています。

2024年にはキューバでも発生し、イタリアでもキューバで感染したヒトが診断されました。

媒介する昆虫はヌカカ(Culicoides paraensis)やネッタイイエカ(Cx. quinquefasciatus)と呼ばれる小さな昆虫です。

ヌカカは、ハエ目・ヌカカ科 に属する昆虫の総称。体長が1mm-数mmほどの小型昆虫で、一部の種類のメスは蚊と同様に吸血動物となる。 和名のヌカカは、「糠粒のように小さい蚊」という意味から命名された。(Wikipedia)

オロプーシェウイルスに感染するとどんな症状か

潜伏期間は3~8日で、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛など症状がでます。

通常は軽度で、数日から1週間で自然に回復します。

稀に髄膜炎や脳炎を起こすことがありますが, これまでに死亡例は報告されていませんでした。

6割の患者が回復後1カ月以内に同じようなの症状を示すことが報告されていますが、原因はわかっていません。

現時点で有効なワクチンや治療薬はありません。

これまで南米以外での報告はないが, 疫学調査が十分行われていないため、他の地域での感染状況は不明です。

予防にはこれらの昆虫から刺されないようすることが重要です。

ここがポイント南米のブラジルで小さな節足昆虫「ヌカカ」に刺されることによってオロプーシェウイルスが感染するオロプーシュ熱による死者ははじめて確認されました。日本にはない感染症ですが現地に行く際は注意が必要です。

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