中国でチクングニア熱拡大 WHOが世界的流行を警戒

今日の新着記事世界保健機関(WHO)は23日、中国南部で蚊が媒介するチクングニア熱の感染が急速に拡大しており、世界の他の地域にも広がる恐れがあると明らかにした。報道によると、広東省仏山市ではこれまでに2659人の感染を確認、市内の53の病院では計3600床以上を感染者のために用意している。患者はいずれも軽症。2025年7月24日配信共同通信社
 

チクングニア熱の流行地域は

チクングニア熱は1952年にアフリカで初めて流行が報告されました。

アジアでは1958年にタイで流行が報告された後、カンボジア、ベトナム、ラオス、ミャンマー、マレーシア、フィリピン、インドネシアで流行が報告されています。

日本では2006年12月に海外からの輸入症例2例が報告されましたが、流行は起こっていません。

チクングニア熱の病原体はなんですか。

チクングニア熱の病原体はチクングニアウイルスです。

チクングニアウイルスは、トガウイルス科アルファウイルス属に分類されるRNAウイルスで、蚊に刺されることによって感染します。

感染する蚊はヤブカ属の蚊で、主としてネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊です。


チクングニアウイルスの電子顕微鏡写真(国立健康危機管理研究機構のホームページより)

チクングニア熱はどんな症状がでますか

チクングニア熱では発熱と関節痛が現れます。

関節痛は手足に多く、手首や足首など体の遠いところに多くみられます。

関節痛は一旦は良くなったあと、数週間から数ヶ月にわたって続く場合があります。

その他は約8割の患者さんに発疹はみられます。

多くの患者さんは軽症ですが、まれに脳炎や肝炎などを起こす重症例もあります。

チクングニア熱の治療法や予防法はありますか

現時点ではチクングニア熱に有効なお薬はありません。

熱冷ましや痛み止めなど対症的な治療をして安静にします。

また、予防のためのワクチンのないため、蚊に刺されないように長袖、長ズボンをはいて、殺虫剤などで蚊から身を守りましょう。

ここがポイントチクングニア熱はこれまで日本での流行はありません。蚊に刺されることによって感染するウイルスの病気です。有効なお薬や、予防のためのワクチンのないため蚊に刺されないようにして感染を防ぎましょう。

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