結核はどんな病気ですか?
結核菌による細菌感染症です。
結核は結核菌による細菌感染症です。
空気中の結核菌を吸い込むことによって感染します。
戦後まもない頃まで、日本ではとても多い病気でした。
結核になるとどんな症状がでますか?
主に肺に感染して、肺結核を起こすと咳や痰などがでます。
結核は菌を吸い込むことによって肺に病気を起こします。
そのため、咳や痰などの肺の症状がでます。
それから、あまり高い熱ではありませんが、微熱もでます。
特徴的なことは、これらの症状が長く続きます。
時には1ケ月以上も続くことがあり、風邪をこじらせて長引いていると思われるときもあります。
結核はヒトからヒトに感染しますか?
ヒトからヒトに感染するため、入院隔離が必要です。
肺結核になると痰の中に結核菌がでてきます。
その菌は空気中に浮かんで、それを吸い込んだヒトが感染します。
もし、痰の中に結核菌がでているときは、特別な設備のある病院に入院して治療しなければいけません。
なぜ、外国人に結核が多いのですか?
まだ、外国には結核の患者が多い国があります。
日本では、診断や治療の進歩で結核の患者数はとても少なくなりました。
でも、今でも結核の患者が多い国もあります。
それらの国に住んでいた外国人がその国で感染して、日本に来てから結核と診断されることも少なくありません。
もう一つ注意すべきことは、外国ではお薬の効かない結核があり、そのような菌に感染すると治療がとても難しくなります。
外国人の結核のなかにはお薬の効かない菌があるので注意が必要です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症