今日の新着記事三重県は7日、同県松阪市京町の飲食店の仕出し弁当を食べた6~45歳の男女7人が下痢や嘔吐などの食中毒症状を訴え、うち2人の嘔吐物と弁当から黄色ブドウ球菌が検出されたと発表した。全員が快方に向かっている。2019年11月8日配信共同通信社
サラリーマン
黄色ブドウ球菌はどんな菌ですか?
特殊な染色液で染めて顕微鏡でみると青く染まった丸い菌で、ブドウの房のように見えます。
前崎 先生
黄色ブドウ球菌は特殊な染色液で染めてから、顕微鏡でみると青く染まって、丸い形をした菌で、ブドウの房のように見えます。
ヒトの皮膚の上や、喉の中などにいる菌で、誰でももっています。
皮膚に感染して可能したり、血液の中に入って敗血症を起こしたり、さまざまな感染症を起こします。
サラリーマン
黄色ブドウ球菌の食中毒はどんな特徴がありますか?
菌が体に入ってからすぐに症状がでます。
前崎 先生
普通は細菌は増えるのに2、3日は時間がかかります。
そのため、食中毒の原因の細菌がヒトの体の中に入ってきても、症状が出るまでには2,3日の時間が必要です。
黄色ブドウ球菌の食中毒は菌の持つ毒素が原因でおきます。
そのため、黄色ブドウ球菌で汚染された食べ物を食べてから数時間で症状がでることが特徴です。
サラリーマン
黄色ブドウ球菌の食中毒を防ぐには何を注意すればいいのですか?
食べ物を作るヒトが黄色ブドウ球菌を食べ物に付けないようにすることが大切です。
前崎 先生
黄色ブドウ球菌の食中毒は食べ物を作るヒトの手に付いた菌が食べ物について、それを食べることによっておきます。
そのため、食中毒を防ぐには調理をするときに注意することが大切です。
調理をする人はこまめに手を洗ったり、手袋をちゃんとつけて料理をすることが大切です。
保健所などが、調理の環境がきちんと衛生的に管理されているか確認することも大切です。
ここがポイント黄色ブドウ球菌が原因の食中毒は菌で汚染された食べ物を食べてからすぐに症状がでることが特徴です。調理の際の衛生管理が大切です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症