今日の新着記事マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の今年の患者数が、統計を取り始めた2013年以降、初めて100人を超える勢いで増えている。国立感染症研究所が19日発表した患者数は、過去最多だった17年の90人を超える96人。致死率が高く、ペットから感染する危険もあるため、注意が必要だ。2019年11月20日配信毎日新聞社
サラリーマン
SFTSはどんな感染症ですか?
SFTSウイルスによるウイルス感染症です。
前崎 先生
SFTSはSFTSウイルスによるウイルス感染症です。
多くの場合はこのウイルスをもっているマダニに咬まれることによって感染します。
日本では西日本の地域に多く、マダニが活動する春から秋に多いと言われています。
サラリーマン
SFTSには有効なお薬がありますか?
現時点では、有効なお薬やワクチンはありません。
前崎 先生
残念ながら現時点ではSFTSに有効なお薬はありません。
また、感染を防ぐためのワクチンもありません。
SFTSでは重症になると死亡する症例もあり、入院して集中的な治療が必要になります。
サラリーマン
どうしてSFTSがペットから感染するのですか?
SFTSに感染したペットから、咬まれたりしてヒトに感染すると考えられています。
前崎 先生
これまで、SFTSはマダニを介して感染すると考えられていましたが、SFTSに感染したペットから咬まれたりして直接感染することが考えられています。
ペットもSFTSに感染するとヒトと同じような症状がでると考えられていますから、具合が悪いペットに接する時には、咬まれないように注意してください。
ここがポイントSFTSがペットから直接感染する危険性が指摘されています。具合の悪いペットに接する時には注意が必要です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症