RSウイルス感染症:RSウイルスが九州で増加傾向

今日の新着記事乳幼児に多い呼吸器疾患「RSウイルス感染症」の患者が増加傾向になっている。特に佐賀県や宮崎県など九州地方では例年より突出して多い。重症化すると気管支炎や肺炎になる恐れもある。各自治体は、呼吸器症状がある人は子どもと接する際にはマスクを着用し、子どもが使うおもちゃは消毒するよう呼びかけている。2021年4月7日配信毎日新聞社

お母さん
お母さん
RSウイルスとはどんなウイルスですか?
呼吸器感染症を起こすRNAウイルスです。
前崎 先生
前崎 先生

RSウイルスは呼吸器感染症を起こす1本鎖RNAウイルスです。

わが国では冬に毎年ほぼ同程度の流行が起こります。

生後1年までの半数以上が、2歳までにほぼ100%の子どもが感染するとされ、そのうちの30~40%の子どもが発症し、1~3%が入院する重症の肺炎を起こします。

お母さん
お母さん
RSウイルスに感染するとどんな症状がでますか?
咳や呼吸困難など肺炎の症状がでます。
前崎 先生
前崎 先生

RSウイルスに感染すると4~5日間の潜伏期間を経て、咳や鼻水などの感冒様症状がでます。

その後、細気管支炎を起こすと、息が荒くなったり、ゼイゼイを伴う呼吸が見られます。

特に、生後1ケ月未満の新生児に感染すると、急に息が止まってリする無呼吸が見られることもあります。

お母さん
お母さん
RSウイルスはワクチンで防ぐことはできますか?
ワクチンはありませんが、重症化を防ぐお薬があります。
前崎 先生
前崎 先生

RSウイルスの感染を防ぐワクチンは現時点ではありません。

また、RSウイルスそのものを殺してしまうようなお薬も現時点ではありません。

ただし、重症化を防ぐ抗体を使ったお薬があり、未熟児や慢性の肺の病気、先天性の心臓の病気がある赤ちゃんにはそれによって重症化することを防ぐことができます。

ここがポイントRSウイルスは毎年、冬に流行するウイルスです。乳幼児の肺に病気を起こし、肺炎や気管支炎の原因となります。ワクチンや治療薬はありませんが、重症化を防ぐ抗体が有効とされています。

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