今日の新着記事鳥取県内で寄生虫のアニサキスによる食中毒が多発している。1月から今月24日までで昨年1年間の7件を上回る10件が発生しており、県は注意を呼びかけている。米子、倉吉両保健所によると、8日夜、米子市の男性がスーパーで購入したイワシとトビウオの刺し身を食べ、胃痛や吐き気などの症状を訴えた。11日には倉吉市の男性が、14日には東伯郡の女性がそれぞれ購入した魚を刺し身に調理して食べ、同様の症状を訴えたという。3人はアニサキスによる食中毒と判断されたが、すでに回復している。2022年05月26日配信 朝日新聞デジタル
サラリーマン
アニサキス症はどんな感染症ですか?
寄生虫のアニサキスによる感染症です。
前崎 先生
アニサキス症はアニサキスと呼ばれる寄生虫による感染症です。
おそらく昔から病気はあったと思いますが、正式にアニサキスと呼ばれる寄生虫による病気とわかったのは1960年代以降のことです。
その後、胃カメラによる検査が普及してから、このアニサキス症がたくさん発見されることになりました。
サラリーマン
アニサキスはどのように感染しますか?
魚などについているアニサキスを食べて感染します。
前崎 先生
アニサキス症は皆さんが大好きなお寿司やお刺身などになった海のものを食べることによって起こります。
このアニサキスは、サバやアジ、イワシ、いかなど皆さんが普通に食べている魚の中にいます。
最近ではサンマを食べてアニサキス症になる人も多くなってきました。
サラリーマン
アニサキスに感染するとどんな症状が出ますか?
お腹がとても痛くなります。
前崎 先生
症状はこれらの魚を食べてから数時間後にお腹がとても痛くなって、時には吐き気や実際に吐いたりします。
診断は胃カメラをして、胃の壁に噛みついているアニサキスを発見することによってできます。
発見したら鉗子と呼ばれる道具を使ってこの虫を胃の中から取り除いてやります。
ここがポイントアニサキス症はサバやアジ、イワシ、いかなど皆さんが普通に食べている魚の中にいるアニサキスを食べて感染します。数時間後にお腹がとても痛くなり、胃カメラで胃の壁についたアニサキスを発見した診断されます。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症