今日の新着記事 米食品医薬品局(FDA)は23日、米製薬大手メルクが開発した新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」について、緊急使用許可を出した。FDAは22日に米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナの飲み薬「パクスロビド」に緊急使用許可を出していて、米国では二つ目の自宅で服用できる新型コロナの飲み薬となる。モルヌピラビルは、日本政府も年内の使用開始をめざしている。厚生労働省は24日に審議会で審査する。2021年12月24日配信 朝日新聞デジタル
お母さん
モルヌピラビルはどんなお薬ですか?
新型コロナウイルスが増殖するときの核酸の合成を抑える薬です。
前崎 先生
モルヌピラビルは新型コロナウイルスの核酸の合成を抑える薬です。
日本で開発されたアビガンと同じようなは働きをする薬です。
そのため、スパイクタンパクが変化した変異株にも効果が期待できます。
お母さん
モルヌピラビルはどんな効果がありますか?
発症早期の患者さんの重症化を防ぐ効果があります。
前崎 先生
モルヌピラビルは発症してからあまり時間が経っていない軽症の患者さんが重症化することを防ぐ効果があります。
1回4錠の薬を、1日2回、5日間飲むことによって、薬を飲まない人に比べて入院する患者さんが少なくなりました。
飲み薬ですから、自宅で療養している患者さんにも使うことができます。
お母さん
モルヌピラビルは日本でも使えるようになりますか?
厚生労働省で審議した後、直ちに使えるよになります。
前崎 先生
モルヌピラビルは厚生労働省で審議した後、日本でも直ちに使えるようになります。
オミクロン株にもある程度の効果が期待できるため、その流行が起こる前に使えるように準備されています。
今後は、使いながら日本人での有効性や安全性の確認がされる予定です。
ここがポイントモルヌピラビルは飲み薬として、発症早期の軽症の患者さんが重症化することを防ぐ効果があります。オミクロン株にも有効性が期待されるため日本でも直ちに使える準備がされています。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症