欧州ではしか流行、12万件 97年以降最悪、予防接種を

今日の新着記事世界保健機関(WHO)と国連児童基金(ユニセフ)は13日、ロシアや欧州を含む欧州地域の53カ国ではしかの感染件数が2024年に12万7352件に上り、21万件を超えた1997年以降最悪となったと発表した。5歳未満の子どもの感染が全体の43%と多く「肺炎や腎不全を併発し、生命に関わるケースもある」と警告。予防接種の重要性を訴えた。2025年3月14日配信 共同通信社

はしか(麻しん)は感染力の強い病気です

はしか(麻しん)は麻疹ウイルスによって引き起きるウイルス感染症です。

(麻疹ウイルスの電子顕微鏡写真:国立感染症研究所のホームページより)

麻疹ウイルスは空気感染を起こすことがあり、感染力が極めて強いウイルスです。

空気感染は同じ空気を吸っている人はすべて感染の危険があります。

そのため、学校や職場など密閉された空間では集団感染をすることがあります。

麻疹は発生して患者をすべて報告することになっています。

日本では2008年の届出数は11,013例でしたが、それ以降届出数は減少し、 2020年は僅かに12例でした。

麻しんウイルスに感染したらどんな症状がでるか

麻疹ウイルスに感染すると時間の経過とともに症状が変化します。

麻疹ウイルスに感染すると10~12日間の潜伏期間の後に、発熱や喉の痛み、咳などの風邪に似た症状が出ます。

この時に目が充血することも良くあります。

また、口の中には頬の粘膜にコップリック班と呼ばれる発疹ができます。

(麻疹のコップリック班:国立感染症研究所のホームページより)

この時期をカタル期と呼んでいます。

その後、一旦熱は治まりますが、また高い熱が出てきます。

それと同時に、全身に赤い発疹がみられるようになります。

(麻疹患者の発疹:国立感染症研究所のホームページより)

その後、熱は徐々に下がって、発疹も少しづつ消えて合併症のないかぎり7~10日後には回復します。

合併症が起きると死亡することもあります

麻疹は多くの場合は自然に治る病気ですが、合併症が起きると死亡することがあります。

特に赤ちゃんでは肺炎を合併すると死亡率が高くなってきます。

その他にも、脳炎や中耳炎などの合併症が起きることがあります。

また、亜急性硬化性全脳炎と呼ばれて麻しんに罹ってからしばらく時間が経って起きる神経の合併症があります。

麻疹には有効なワクチンがあり、それを接種することによって予防することができます。

ここがポイントはしか(麻しん)は麻疹ウイルスによる感染症です。日本では患者数が激減していますが、世界中では今でも多くの人が亡くなっています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする