今日の新着記事新型インフルエンザ対策を議論する厚生労働省の小委員会は13日、塩野義製薬が製造販売するインフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」を備蓄薬として新たに追加する案に大筋で合意した。近く開かれる感染症部会で正式に決定する。2022年05月16日配信 共同通信社
サラリーマン
ゾフルーザはどんな薬ですか?
インフルエンザに有効な飲み薬です。
前崎 先生
ゾフルーザはインフルエンザに有効な飲み薬です。
タミフルなど他のインフルエンザの薬と異なる作用でインフルエンザウイルスの増殖を抑えます。
タミフルと同じようにインフルエンザの患者さんに接触した時の発症予防にも有効です。
サラリーマン
なぜゾフルーザを備蓄するのですか?
新型インフルエンザが発生した時には薬が足りなくなる心配があります。
前崎 先生
新型インフルエンザが発生すると多くの患者さんが発症するパンデミックが起こる危険性があります。
患者さんの数に薬の供給が間に合わず、薬が足りなくなる危険性があります。
そのため、平時からいる程度の量の薬を備蓄しておく必要があります。
サラリーマン
なぜ他の薬は備蓄しないのですか?
他の薬が効かない耐性のウイルスにも効果が期待できるためです。
前崎 先生
タミフルなどの他のインフルエンザの薬と異なる作用がゾフルーザにはあります。
そのため、タミフルなどが効かない耐性のインフルエンザウイルスにも効果が期待できます。
また、1回の服用でも効果があるため、少ない備蓄でもより多くの患者さんに使うことができます。
ここがポイントゾフルーザはタミフルなどの他のインフルエンザの薬と異なる作用によって効果を示します。そのため、耐性の新型インフルエンザにも効果が期待できるため国は備蓄することを決めました。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症