オミクロン株対応ワクチン、10月半ばにも 5~11歳にも努力義務

今日の新着記事新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は8日、オミクロン株に対応した新しいワクチンを10月半ばにも使い始める方針を決めた。2回接種後を前提に、高齢者や基礎疾患がある人に用いるほか、すべての人に使うことも想定して自治体と準備する。ほかに、5~11歳の接種に、12歳以上と同じ予防接種法上の「努力義務」を9月上旬にも課すことも決めた。同日の専門家分科会で了承された。2022年08月08日配信 朝日新聞デジタル

オミクロン株には効果が低いこれまでのワクチン

新型コロナウイルス感染症には、これまで感染防止のためにワクチンが接種されてきました。日本でも3回目のブースター接種が行われており、高齢者など基礎疾患を持つヒトには4回目の接種が開始されています。

しかし、これまでに使われているワクチンは新たな変異株であるオミクロン株では、感染を予防する効果が低くなるころが判っています。

今日の新着記事新型コロナウイルス感染者の増加要因とされるのが、ワクチンの効果の減少と、免疫をすり抜ける性質を持つとみられるオミクロン株派生型【続く】

そのため、オミクロン株にも有効なワクチンの開発が進められてきました。
日本で多くの人が接種したファイザーとモデルナのワクチンはmRNAワクチンと呼ばれるものです。

ふぁ

ファイザーとモデルナのワクチンはmRNAワクチンと呼ばれる新しいタイプのワクチンです。

これまでのワクチンは生ワクチンあるいは不活化ワクチンと呼ばれるもので、mRNAワクチンが人に投与されるのは今回の新型コロナウイルスワクチンが初めてです。

mRNA(メッセンジャーRNA)は分解酵素で容易に破壊されるため、脂質ナノ粒子と呼ばれる極小のカプセルに包んで投与します。

そのことによって人の細胞内に取り込まれやすくなり、筋肉細胞や樹状細胞内でmRNAをもとにタンパク質が作られます。

このタンパク質の一部がリンパ球に提示されて免疫反応が起こる仕組みです。

このmRANワクチンは組み入れる遺伝子を変えることによって、作られる抗原タンパク質を変えることができます。

新型コロナウイルスがヒトに感染する際には、ウイルスの表面にあるスパイクタンパク質が重要な働きをします。

ファイザーとモデルナのワクチンには、このスパイクタンパク質を生成するmRNA遺伝子が組み込まれています。

オミクロン株にも対応した2価のワクチン

オミクロン株ではそれまでのデルタ株などの変異株に比べてスパイクタンパクの構造が大きく変化しています。

そのため、これまでのmRNAワクチン遺伝子では、その変化したスパイクタンパクを十分に作り出すことができません。

このことが原因でオミクロン株に対しては感染予防の効果が低くなってしまいました。

今回、モデルナ社ではこのオミクロン株のスパイクタンパクを作るmRNAを組み込んだワクチンを開発しました。

臨床試験の結果ではオミクロン株にも十分効果があることが確認されました。

今後はこれまでのデルタ株までのスパイクタンパクmRNAとオミクロン株のスパイクタンパクmRNAの2つが組み込まれたワクチンが使われることになると思います。

今日の新着記事重症化しやすい高齢者らを対象に今年秋以降の導入を検討しているオミクロン株対応の新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は【続く】

この新しい2価のワクチンを10月には日本でも接種できる準備が整えられています。

ここがポイントオミクロン株にも対応した新し2価の新型コロナウイルスmRNAワクチンが早ければ10月にも日本で接種が開始される予定です。

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