風疹は風疹ウイルスによるウイルス感染症です。
風疹ウイルスはヒトだけに感染するウイルスです。
日本では1994年から子供の時にワクチンを接種するようになりました。
そのため、ワクチンを受けていない30歳以上の男性に多く発症します。
風疹の潜伏期間は16~18日です。
咳やくしゃみなどで感染します。
はじめに熱が出てから、全身に赤い発疹がでます。
赤い発疹ははじめは顔にできますが、だんだんと全身に広がっていきます。
それからリンパ腺が腫れます。リンパ腺は耳の後ろや首にできます
妊婦さんが妊娠初期に風疹に罹ると先天性風疹症候群が起こり、生まれてくる赤ちゃんに病気がおきます。
生まれてくる赤ちゃんに眼の病気や、心臓の病気、耳の病気がおきます。
とくに妊娠してから6ケ月以内に風疹に罹ると、赤ちゃんに影響がおきます。
日本では2006年から麻しんワクチンと混合した麻疹風疹混合(MR)ワクチンが接種されています。
2回のワクチン接種で、1歳と小学校就学前1年間に行います。
先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれてこないように、30歳以上の男性は抗体の有無を調べて、抗体がない人はワクチン接種をしてください。
30歳以上の男性は風疹の抗体検査とワクチン接種を必ず行ってください。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症