今日の新着記事新型コロナウイルス感染症で避けたいのが、抗生物質(抗菌薬)など家庭に残る処方薬を自己判断で飲むことだ。世界保健機関(WHO)も「抗菌薬は予防にも治療にも効果がない。その上、有害かもしれない」と警告する。2020年03月17日配信 共同通信社
お母さん
抗菌薬はどんな薬ですか?
細菌の感染症に有効な薬です。
前崎 先生
抗菌薬は細菌の感染症に有効な薬です。
コロナウイルスのようなウイルス感染症には無効な薬剤です。
肺炎や敗血症など細菌の感染症には有効な薬剤です。
お母さん
残った抗菌薬でも効果はありますか?
適切に保管されていれば、ある一定の期間は効果があると思います。
前崎 先生
抗菌薬は適切な保管がされていれば、ある一定の期間は効果があると思います。
しかし、長時間保存したお薬は効果が無くなる可能性があります。
効果がない抗菌薬を服用することは避けた方がいいと思います。
お母さん
なぜ、効果のない抗菌薬を服用してはいけないのですか?
抗菌薬の副作用がでる危険があるからです。
前崎 先生
抗菌薬は安全はお薬を思われていますが、多くの副作用があります。
効果がない抗菌薬を服用して、副作用がでてしまえば、全く逆効果です。
時にはペニシリンショックなど生命に関わる副作用がでることもあるので、余った抗菌薬を安易に服用することは慎まなくてはいけません。
ここがポイント余った抗菌薬を服用することは百害あった一利なしです。厳に慎みましょう。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症