今日の新着記事滋賀県は4日、東近江市の60代と40代の女性2人が、鳥から人に感染するオウム病にかかったと発表した。同じ職場の男女13人についてもオウム病の可能性や疑いがある。いずれも3~4月に発熱などの症状があり、現在はほぼ回復しているという。2021年06月07日配信 共同通信社
サラリーマン
オウム病はどんな感染症ですか?
クラミジア(クラミドフィラ)による感染症です。
前崎 先生
オウム病はクラミジア シッタシイによる感染症です。
クラミジア シッタシイを人が吸い込むことによって感染します。
気道から感染したクラミジアによって肺炎が起こります。
サラリーマン
クラミジア シッタシをどこにいますか?
主に鳥類の腸の中にいます。
前崎 先生
クラミジア シッタシはオウムなど主に鳥類の腸の中に生息しています。
鳥のほかにもシカなどの動物の腸の中にも生息しています。
鳥などが死んでしまうと、その腸の中のクラミジア シッタシが体の外に出てきて、それを人が吸い込むことによって感染します。
サラリーマン
オウム病は薬で治すことができますか?
ある種の抗生物質が有効です。
前崎 先生
クラミジア シッタシイは人の細胞の中で増殖する微生物です。
そのため、ペニシリンなどの一般的な抗生物質は効果がありません。
細胞の中までお薬が届く、マクロライド薬やキノロン薬などある種の抗生物質が有効です。
ここがポイントオウム病は鳥類の腸の中に生息するクラミジア シッタシを人が吸い込むことによって肺炎を起こします。マクロライ薬やキノロン薬などある種の抗生物質が有効です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症