これからの季節、注意が必要です食中毒
食中毒の原因となる食べ物はどんなもの
どんな食べ物を食べると、どんな菌による食中毒が起きるのでしょうか。
食べてからすぐに症状がでる黄色ブドウ球菌による食中毒は、料理を作るヒトに原因があります。
この菌が料理を作るヒトの傷口に菌がいて、その傷があるその手で触った食べ物に菌がくっ付きます。
それを食べたヒトが黄色ブドウ球菌の食中毒になってしまいます。
サルモネラ菌は多くの動物の腸の中にいる菌です。
特に、鶏肉の腸の中にいて、その鶏肉を食べると食中毒になります。
同じように、親鳥の腸にいたサルモネラ菌が卵の外側の殻にくっ付いて、その卵を食べてサルモネラ菌の食中毒になります。
大腸菌はヒトをはじめ多くの生き物の腸の中にいます。
この大腸菌が便と一緒に体の外にでて、周りの環境や水などを汚染します。
その汚染された水で料理した食べ物を食べて大腸菌の食中毒になることもあります。
他にも病原性大腸菌O157などは生の牛肉を食べて食中毒が集団発生することもあります。
他にも生ガキを食べるとノロウイルスの食中毒になり、またチーズや生の牛乳などからはエルシニア菌による食中毒が起きます。
食中毒はどんな菌が原因になったか解れば、どんな食べ物が原因になったかる程度わかります。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症