梅雨の季節はジメジメ
キノコもカビの仲間です。
カビの病気の話の最終回です。
今回はキノコが起こす病気の話です。
実はキノコは生物学では、カビの仲間になります。
皆さんがよく食べているマッシュルームやエリンギなどのキノコはカビなのです。
そのキノコが肺の病気を起こすことがあります。
アレルギー性気管支肺真菌症と言われる病気です。
症状としては喘息のように、ヒューヒュー・ゼーゼーする咳がでます。
だた、喘息と違ってレントゲンを撮ると肺炎のような影が見られます。
これは、肺の中に入ったカビが原因で、アレルギー反応が起こってこのような症状やレントゲンの影が出ます。
そして、痰を検査するとそこからカビが生えてきます。
時に、普通のカビではなくて、キノコが生えてくることがあります。
スエヒロダケと呼ばれるキノコが有名で、ほかのキノコと同じように茎と傘を持っています。
マッシュルームやエリンギを食べても、こんな病気には決してなりませんから、皆さん安心してキノコを美味しく頂いてください。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症