今日の新着記事はしかが流行しているニュージーランドの保健当局は30日、薬局で16歳以上がはしか、おたふくかぜ、風疹の新3種混合(MMR)ワクチンの接種を受けられるようになると発表した。地元の薬局で接種できることで、より多くの人に手軽に接種してもらうことが狙い。国内で、訓練された薬剤師840人が接種に当たるという。年初来30日までに、全国で1957人がはしか感染し、現在はしかが流行しているオークランド地方では、患者が1581人に達した。2019年10月31日配信共同通信社
お母さん
はしかはどうして広がりやすいのですか?
同じ空気を吸っている人に感染するからです。
前崎 先生
はしかは同じ空気を吸っているひとに感染する空気感染を起こします。
そのため、離れているひとにも感染します。
インフルエンザなどはかりに同じ部屋にいても離れていれば感染しませんが、
はしかは同じ空間にいれば離れていても感染します。
お母さん
マスクをすればはしかにかかりませんか?
ふつうのマスクでは完全に防ぐことはできません。
前崎 先生
空気感染するはしかはふつうのマスクでは完全に防ぐことはできません。
ただし、マスクを全くしていないひとより感染する可能性は少なくなります。
もし、マスクで防ぐには空気感染を防ぐ特殊なマスクが必要です。
お母さん
では、はしかを防ぐにはどうすれば良いのですか?
予防接種が一番効果的です。
前崎 先生
はしかを防ぐには予防接種が一番効果的です。
日本では定期的な予防接種が行われていますので、若いひとでの感染は少なくなります。
ただし、追加の予防接種が行われていない時期のひとでははしかにかかることがあります。
心配なひとは自分がはしかに対する抗体をもっているか病院で検査してもらってください。
もし、抗体がなければ、早めの予防接種を受けてください。
ここがポイントはしかは同じ空気を吸っているひとであれば、離れていても感染します。そのため、広がりやすくなります。自分の抗体を検査して、抗体がなければ早めの予防接種を受けてください。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症