医療従事者の接種訓練開始 エボラ出血熱でウガンダ(海外の話題)

今日の新着記事ウガンダ北西部の西ナイル地域にあるアジュマニ地区で22日、エボラ出血熱のワクチン接種訓練が、医療従事者2500人を対象として開始された。同地区保健当局者が明らかにした。訓練は医療従事者の後に、一般市民も対象として行われるという。当局者は、同地区用のワクチン400回分を受領し、西ナイル地域の他地区のワクチンも届きつつあると語った。2023年08月24日配信 共同通信社

エボラ出血熱はどんな感染症か

エボラ出血熱はエボラウイルスによる感染症です。

エボラウイルスはマールブルグウイルスなどと同じフィロウイルス科のウイルスです。短径が80〜100nm 、長径が700〜 1,500nm で、U 字状、ひも状、ぜんまい状などいろいろな形をしています。(国立感染症研究所のホームページより)

ラッサ熱、マールブルグ病、クリミア・コンゴ出血熱等とともに、ウイルス性出血熱の1つです。

エボラ出血熱は致死率が高いことから、世界的な流行になると深刻な事態となります。

体液や血液に接触することによってヒトからヒトに感染します。

今日の新着記事米国政府は6日、エボラ出血熱への警戒を強化し、同感染症が拡大しているウガンダに過去21日以内に渡航歴がある入国者を対象に検査を【続く】

アフリカの国々ではしばしば流行が発生しています。

エボラ出血熱の流行地域は赤道直下のアフリカの国々ですが、2014年から2016年には西アフリカの国々でこれまで最も大きなエボラ出血熱の流行がありました。現在ではコンゴ民主共和国などで流行が見られています。

最近のアフリカ諸国でのエボラ出血熱の流行

2018年~2019年コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国の北キブ州およびイトゥリ州を中心に疑い例を含め927例(死亡584例、致命率63%)の患者が発生しています。

今回の流行では、過去の流行に比べて女性や小児の発生が多いとされています。

また、隣国のウガンダでは2019年に4,500人の医療従事者を対象にエボラウイルスに対するワクチンが接種されています。

今日の新着記事 世界保健機関(WHO)は1日、コンゴ(旧ザイール)北西部に位置する赤道州の州都ムバンダカでエボラ出血熱が流行していると宣言し【続く】

2018年コンゴ民主共和国

2018年5月、首都キンシャサから約700kmに位置する赤道州においてエボラ出血熱疑い患者21例は発生しました。

そのうち17例が死亡しています。

7月に終息するまでに合計54例の患者が発生しました。

そのうち33例が死亡し、致死率は61%と報告されています。

2014~2016年西アフリカ

2014年3月に西アフリカのギニアで最初の流行が起こりました。

患者・感染者が国境を越えて移動することにより隣国のリベリア、シエラレオネへと流行地が拡大しました。

WHOは2014年8月に公衆の保健上の緊急事態を宣言しました。

流行は約2年間続き、2016年3月に公衆の保健上の緊急事態が解除されました。

最終的には疑い例を含み合計28,616例の患者が報告され、致命率は40%と推定されています。

これまで知られている流行のうち最も大きな流行となりました。

エボラ出血熱の治療や予防は

現時点でエボラ出血熱に有効な薬剤はありません。

新型コロナウイルスに有効な薬剤であるレミデシビルは本来エボラ出血熱の薬剤として開発され、今後有効性が検証されると思います。

予防には現在、臨床的な有効性を確認しつつあるワクチンがあります。

まずは、医療従事者や公衆衛生携わる人たちを対象に接種し、その後一般の住民に接種される予定です。

WHOが中心となって、エボラ出血熱の流行地域のアフリカの国々でワクチンの接種が進められています。

ここがポイントWHOが中心となって、エボラ出血熱の流行地域のアフリカの国々でワクチンの接種が進められています。まずは、医療従事者や公衆衛生携わる人たちを対象に接種し、その後一般の住民に接種される予定です。

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