レプトスピラ症感染が増加 フィリピン

今日の新着記事フィリピンの保健当局は3日、大雨による洪水が起き、レプトスピラ症の感染が増加しているとして懸念を表明した。年初から7月15日までの感染者累計は2079人で、死者は少なくとも225人。感染はマニラ首都圏を含む少なくとも10地域で報告され、感染者数は過去4週間で増加傾向にあるという。2023年08月07日 配信 共同通信社

レプトスピラ症はどんな感染症か

レプトスピラ症はスピロヘータと呼ばれる細菌の1種による感染症です。

レプトスピラを持っている動物の尿から排出された菌によって汚染された水や土から感染します。

汚染された水や土のレプトスピラが皮膚や口から感染します。

動物から感染する人獣共通感染症の一つです。

レプトスピラ症の流行地域はどこか

日本ではレプトスピラ症の報告は近年極めて少ない状況にあります。

その中でも沖縄県はときどき散発的に患者が発生しています。

1999 年の夏には、八重山地域において15例のレプトスピラ症の集団発生が報告されています。

患者の多くは観光ガイドやカヤックインストラクターなど河川でのレジャー産業に従事する人たちでした。

海外ではいまでもレプトスピラ症の大規模な流行が起こっています。

世界におけるレプトスピラ症の発生地域です。特に東南アジアでは雨期に多くの患者が発生しています。(IDWR 2003年第1・2合併号掲載)

ブラジル、ニカラグアなどの中南米、フィリピン、タイなどの東南アジアなど、熱帯、亜熱帯の国々で流行が起こっています。

なかでも、タイなどでは毎年数千人規模の大流行が続いています。

レプトスピラ症の症状や治療は

レプトスピラ症は風邪のような症状で治ってしまう軽症例からワイル病と呼ばれる重症例まであります。

感染して5~14日間の潜伏期間を経て発熱、悪寒、頭痛、筋痛、腹痛、結膜充血などの症状がでます。

レプトスピラ症は重症例になるとワイル病と呼ばれ、肝臓や腎臓に障害が現れ、死亡率が高くなります。

重症例になるとその後、黄疸や出血などが起き、腎機能障害などが現れます。

レプトスピラは細菌の1種ですから抗生物質が有効です。

軽症例ではドキシサイクリンという飲み薬を使い、重症例ではペニシリンの点滴で治療します。

感染しないためには、東南アジアでは雨期(7~10月頃)に患者が発生するため、この時期には不用意に水に入らないことが大切です。

また、洪水のあとには絶対に水に入らないことが予防には重要です。

ここがポイントレプトスピラ症は菌で汚染された水や土から感染します。特に東南アジアでは雨期に多くの患者が発生するため、この時期は不用意に水に入らないようにしてください。

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