国立感染症研究所の18日の発表によると、全国約3000の小児科から報告があった患者数は、今月3~9日の1週間で8823人だった。1医療機関あたり2.79人となる。過去10年の同時期では最も多い。今のところ、西日本で患者の増加が目立っている。夏場の本格的な流行に備え、専門家が予防を呼びかけている。2019年6月19日 (水)配信読売新聞
手足口病はどんな感染症ですか?
ウイルスの感染症です。
コクサッキーウイルスA16またはエンテロウイルス71 というウイルスの感染症です。5歳未満の子供に多く、夏場に多いことが特徴です。
手足口病はどんな症状がでますか?
口の中、手のひら、足の底に小さな水ぶくれができます。
はじめは、熱が出たり、身体が怠かったりします。その後で、 口の中、手のひら、足の底に小さな水ぶくれができます。 水ぶくれはだんだん大きくなって破けて、1週間くらいで自然に治ってしまいます。
手足口病は怖い病気ですか?
多くは自然に治りますが、神経の合併症があります。
多くの場合は何の後遺症もなく、自然に治ってしましますが、エンテロウイルス71に感染した時には、神経の合併症が起きることがあります。手足口病に感染して、麻痺が出たり、歩き方がおかしくなったり、力か入らなくなったら、すぐに専門の先生に受診してください。
手足口病にならないためには何をしたらいいですか?
こまめに手洗いをしてください。
手足口病のウイルスは便の中にいます。とても感染力が強いので、ほんの少しのウイルスが体の中に入っただけでも病気を起こします。ウイルスは食べ物と一緒に口から入ってきますので、食事の前には丁寧に手洗いをしましょう。それから、水ぶくれが破れるとその中にもウイルスがいますので、水ぶくれのところを触ったら、丁寧に手洗いをしましょう。
→→→前﨑先生の感染症の小部屋(https://sinsokansensyou.com/post-372)
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症