致死率高い出血熱SFTS、国内で拡大 ペットからヒト感染の可能性

今日の新着記事致死率が高い「ウイルス性出血熱」の一つ、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)が拡大している。感染者数は昨年、一昨年と過去最多を更新した。国内初確認から10年、ペットを通じた、新たな感染ルートのリスクも分かってきた。2023年02月19日配信 朝日新聞社

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは

SFTSはブニヤウイルスと呼ばれるウイルスによる感染症です。

このウイルスは2011年に中国で初めて報告されて以来、日本や韓国でも発見されました。

このウイルスがマダニから人に感染するダニ媒介感染症の一つです。

今日の新着記事熊本県は28日、マダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染者が急増しているとして、注意を呼び掛けた。SFT【続く】

SFTSはマダニに咬まれることによって、ヒトの血液中にウイルスが感染して発症するダニ媒介感染症の一つです。

感染すると5~14日間の潜伏期間の後で、熱が出たり、頭が痛くなったり、節々が痛くなったりします。

軽症例では1週間くらいで徐々に良くなってきて、2週間程度で治ってしまいます。

重症例では、意識が無くなったり、出血がみられたりして死亡することもあります。

現時点では、有効な薬やワクチンはありません。

ペットからSFTSが感染したと考えられる症例がありました。

これまでSFTSは動物に感染しても、感染した動物は病気を起こさないと考えられていました。

また、感染した動物からヒトへも感染は起こらないと考えられていましたが、ペットからヒトに感染したと思われる事例が発生しました。

今日の新着記事ネコやイヌなどのペットから人に致死率の高い感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」がうつった例が少なくとも12件確認され【続く】

ネコからヒトに感染した事例

健康な50歳代の女性が2日前に飼っていたネコに咬まれました。

その後で、この女性は熱や、吐き気、食欲低下などのSFTSと思われる症状がでてきました。

そして、この女性は症状が悪化して、最終的にお亡くなりになりました。

後で、飼っていたネコを検査してみるとSFTSに感染していたことが判りました。

イヌからヒトに感染した事例

もともとは元気だったペットのイヌが突然元気がなくなり、食欲もなくなりました。

動物病院で検査するとSFTSに感染していることが判りました。

イヌはその後、回復して元気になりましたが、イヌに症状がでてから10日後に飼い主の男性に熱がでて、節々が痛くなりました。

この男性の血液を検査した結果、SFTSに感染していることが判りました。

この2つの事例以外にも、動物病院で働いている医師や看護師さんの血液を検査すると、SFTSに感染したいたヒトが多くいたとの報告もあります。

SFTSに感染したイヌやネコからヒトに感染したと考えられる事例が報告されています。イヌやネコに体調の変化があった時には動物病院でSFTSの検査も行ってください。(図は朝日新聞より)

このように、マダニから直接感染する以外にもイヌやネコなどのペットからSFTSに感染することに注意が必要です。

ここがポイントSFTSに感染したイヌやネコからヒトに感染したと考えられる事例が報告されています。イヌやネコに体調の変化があった時には動物病院でSFTSの検査も行ってください。

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