BA・4や5にも効果確認 塩野義の飲み薬

今日の新着記事今塩野義製薬は14日、開発を進める新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、オミクロン株の派生型「BA・4」や「BA・5」に対してもウイルスの活性化を抑制する効果を非臨床試験で確認したと発表した。ゾコーバは厚生労働省で緊急承認の審査が進んでおり、20日の薬事分科会で判断が示される見通し。2022年07月15日配信 共同通信社

ゾコーバはどのようにして新型コロナウイルスに効くのでしょうか

ゾコーバは新型コロナウイルスの3CLプロテアーゼと呼ばれる酵素の働きを邪魔します。

新型コロナウイルスはヒトの細胞の中で新しいウイルスを作って増えていきます。新型コロナウイルスの治療薬には核酸の合成を阻害するものと、タンパク質の合成を阻害するものがあります。

この酵素は新型コロナウイルスの成分を作るタンパク質を合成することに必要なものです。

この酵素が阻害されると新型コロナウイルスはヒトの細胞の中で増えることができなくなります。

さらにこの酵素はどの変異株でも同じものですから、変異株でも効果があると考えられています。

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現時点では新型コロナウイルスの治療薬としては、抗体の薬が2剤、抗ウイルス薬が3剤の5剤が患者さんに使うことができます。
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ゾコーバの実施の効果は

日本と韓国で400例くらいの新型コロナウイルスの患者に投与した臨床試験が行われました。

その結果、薬を飲んだ患者さんでは、偽の薬を飲んだ患者さんより早くウイスルの量が減ることが判りました。

だたし、12項目の症状が改善したかどうかを比べてみると偽の薬を飲んだ患者さんと違いがありませんでした。

また、オミクロン株で多くみられる鼻水または鼻づまり、喉の痛み、咳、息切れなどの症状は、偽の薬と比較して有意な改善効果を確認したとされています。

さらに、薬を飲んだ患者さんに特に問題となるような副作用がないことも報告されています。

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薬の緊急承認とは

すべての薬は実際に患者さんに投与する前に薬事承認というプロセスがあります。

これは、厚生労働省に設けられた薬事審議会を呼ばれる委員会で討議されます。

すべての薬は臨床試験を行って、その結果をこの委員会に報告します。

その報告をもとに、各委員がその薬の有効性(効くかどうか)と安全性(重大な副作用はないか)を確認して最終的な判断をします。

ただし、普通はこのプロセスの結果がでるまで数年の時間が必要になります。

そのため、社会的に今すぐにでも薬の使用が求められている場合は緊急承認を行うことになりました。

今回、このゾコーバを緊急承認するかどうか、近々判断されます。

ここがポイント塩野義製薬が開発した新型コロナウイルスの治療薬であるゾコーバは現在流行中のBA・5にも有効と考えれています。近々、厚生労働省の委員会で緊急承認するかどうか議論されます。

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