今日の新着記事性感染症の梅毒の報告数が増加している。全国的には5~6年前から増加傾向にあり、愛媛県内でも2015年に6例だった感染者数が18年には76例まで急増した。2019年は7月12日時点で28例と昨年とほぼ同程度のペースで感染者が報告されており、県が適切な予防や早めの検査を呼び掛けている。2019年7月29日配信愛媛新聞
梅毒はどんな感染症ですか?
梅毒トレポネーマの感染症です。
梅毒は梅毒トレポネーマというスピロヘータの感染症です。
大人になって感染する後天性梅毒と、赤ちゃんの時に感染する先天性梅毒があります。
後天性梅毒は、性行為などによって粘膜から梅毒トレポネーマが感染します。
梅毒になるとどんな症状がでますか?
長い時間をかけていろいろな症状がでます。
後天性梅毒では長い時間をかけていろいろな症状がでます。
まず、感染してすぐは男性も女性も性器にしこりができます。
それから、股間のリンパ腺が腫れてきます。
それから数か月すると、梅毒に特徴的な発疹ができます。
それから3年以上時間が経つと、しこりができます。
そして、10年以上経つと大動脈の異常や神経の異常がでてきます。
梅毒は治療できますか?
ペニシリンという抗生物質で治療します。
梅毒にはペニシリンという抗生物質が有効です。
飲み薬のペニシリンで治療することができます。
ただし、長い期間お薬を飲む必要があり、感染してすぐであれば1ケ月、すばらくたった場合は2ケ月間お薬を飲みます。
ここがポイント
梅毒は1~2ケ月間飲み薬のペニシリンで治療できます。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症