コロナ分類の変更に慎重 首相、同時流行へ「備え」

今日の新着記事岸田文雄首相は18日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けをインフルエンザと同等の「5類相当」に変更する案について、現時点では慎重であるべきだとの考えを示した。「これから新型コロナとインフルエンザが共に感染拡大するリスクもある。それに備えなければいけない」と理由を語った。2022年10月19日配信 共同通信社

2類感染症と5類感染症の違い

2類感染症と5類感染症のそれぞれの感染症の性格と対応・措置についてまとめてみました。

             性格 対応・措置
2類感染力や罹患した場合の重篤性などから総合的に判断して危険性が高い感染症原則入院・消毒などの措置
5類国が発生動向調査を行い、その結果に基づいて必要な情報を一般国民や医療従事者に提供することによって発生・拡大を防止すべき感染症感染症発生状況の収集・分析とその結果の公表・提供

このように2類感染症は原則入院という対応になったいますが、現時点で新型コロナウイルスはこの対応がとられていません。

今日の新着記事厚生労働省の助言機関は、新型コロナウイルスを感染症法上の暫定的な「指定感染症」に位置付けていることについて、見直しの議論を始め【続く】

また、医療体制と医療費の負担についての違いは

  • 医療体制 2類(感染症指定医療機関) 5類(一般の医療機関)
  • 医療費の負担 2類(医療保険+公費負担) 5類(医療保険適用)

となり、5類感染症では原則的に患者さんが医療費を払うことになります。

この点では現在の新型コロナウイルスは患者さん自身が支払う医療費は限られていますが、5類感染症になると患者さんの負担が大きくなります。

2類感染症にはどんな感染症が含まれるか

現時点での2類感染症に含まれる病気は

  • 急性灰白髄炎
  • 結核
  • ジフテリア
  • 重症急性呼吸器症候群
  • 中東呼吸器症候群
  • 鳥インフルエンザ

以上、6つの感染症です。

これらの感染症を医師が診断した場合は、すべてに患者の情報を直ちに保健所に届けなくてはいけません。

また、診断された患者さんは原則として感染症指定医療機関に入院することになります。

5類感染症にはどんな感染症が含まれるか

5 類感染症には新型コロナウイルスと鳥インフルエンザを除くインフルエンザなど多くの感染症が含まれています。

今回は皆様にもおなじみのインフルエンザを取り上げます。 インフルエンザは冬に流行する感染症の代表格です。 毎年、11月の下旬から12月の【続く】

これらの感染症の中にはすべての患者さんの情報を保健所に届ける病気(全数把握)と、月曜日に前の週の患者さんの情報を届ける病気(定点把握)があります。

インフルエンザは指定さらた医療機関から月曜日に前の週の発生情報を届けでる定点把握によって発生動向が収集されています。

このように新型コロナウイルスに対しては、対応や措置ではすでに2類感染症とは言えませんが、医療体制や医療費の負担に関しては2類感染症と同じ対応がとられています。

ここがポイント新型コロナウイルスの感染症法上での2類から5類への見直しの議論がされていますが、首相は現時点では見直しをしない意向を示しました。

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