今日の新着記事日本感染症学会は28日、簡易キットを使った新型コロナウイルスの抗原検査で、本当は感染していないのに誤って陽性と判定される「偽陽性」が疑われる事例が125例あったとする調査結果を公表した。症状がない人に使うなど推奨されない使用例もみられ、適切な使い方をするよう呼びかけている。2020年10月29日配信 朝日新聞社News
サラリーマン
抗原検査をどんな検査ですか?
コロナウイルスの成分の一部を検査する方法です。
前崎 先生
抗原検査はコロナウイルスの成分の一部のたんぱく質を検査する方法です。
コロナウイルスに感染しているとこの成分が陽性になります。
感染したから比較的早期に陽性になるので、早期診断に役にたちます。
サラリーマン
抗原検査は実際にはどのように検査するのですか?
鼻の奥に綿棒を入れてとった検体を使って簡単の方法で検査します。
前崎 先生
抗原検査は患者さんの鼻の奥に綿棒を入れてとった検体を使って検査します。
特別な機械は使わずに、簡単な検査キットを使って手軽に検査できます。
1時間弱あれば検査の結果がわかるので、その場で感染しているかどうかわかります。
サラリーマン
検査の偽陽性とはどんなことですか?
コロナウイルスに感染していない患者さんが陽性と判断されることです。
前崎 先生
抗原検査の偽陽性とは、その他の精密な検査では陰性となった患者さんが陽性と判断されることです。
本当はコロナウイルスに感染していないのに、抗原検査の結果から感染していると判断されます。
この抗原検査の偽陽性はまだわかっていないいろいろな原因で起こるとされていますので、注意する必要があります。
ここがポイント抗原検査の偽陽性は本当はコロナウイルスに感染していない患者さんを感染していると判断してしまいます。原因がまだわかっていないことも多く慎重に判断する必要があります。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症