今日の新着記事滋賀県は9日、マダニに刺されることで感染する「日本紅斑熱(にほんこうはんねつ)」を発症した近江八幡市の50代男性会社員が死亡したと発表した。1999年の調査開始以降、県内の日本紅斑熱患者の発生や死亡は初めて。2019年10月11日配信毎日新聞社
お母さん
日本紅斑熱はどんな病気ですか?
リケッチアによる感染症です。
前崎 先生
日本紅斑熱はリケッチアという病原体を持っているマダニに人が咬まれることによって感染する病気です。
マダニが活動する夏に多くの患者さんが発生します。
関東以西の比較的暖かい地方で多くみられますが、最近ではそうではない地域でも患者さんが診られています。
お母さん
日本紅斑熱はどんな症状がでますか?
熱と発疹とダニに刺された場所に皮疹ができます。
前崎 先生
マダニに咬まれてから、2~8日後に熱がでます。
熱は40℃くらいの高い熱がでることもあります。
その後、発疹が顔や手足に出てきて、手のひらや足の裏にも出てきます。
また、マダニに刺されたところにもかぶれたような皮疹ができます。
お母さん
日本紅斑熱に罹らないためにはどうすればいいのですか?
マダニに咬まれないように注意してください。
前崎 先生
マダニが活動する時期に山や野原に行くときには、マダニに咬まれないように長袖や長ズボンなどを着てください。
マダニは白より黒によって来るとのことですから、黒い服より、白い服を着たほうがいいかもしれません。
ここがポイント日本紅斑熱はマダニに咬まれて感染する病気です。春から秋にかけて野山に出かけるときには、マダニに咬まれないように注意しましょう。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症