インフルエンザが流行の時期になりました。正しい知識で対応しましょう
C型インフルエンザがあることをご存知ですか?
前回に続いてインフルエンザのお話の第2回目です。
皆さんはインフルエンザに罹ったかと思って病院に行くと、鼻の中に綿棒を入れられて検査されると思います。
すると先生から「A型のインフルエンザですね。」と診断されると思います。
それと、お母さんたちから「うちの子供はA型に罹ったあと、今度はB型にもかかちゃったの」という会話を聞くことがあると思います。
実はインフルエンザにはC型もあるとこをご存知でしたか。
今度、病院にいって先生から「AもBも出てませんね。インフルエンザじゃないですよ。」と言われたら、「先生もしかしてC型じゃないですか」といった意地悪な質問はしないでください。
実際には病院でやっている検査ではC型インフルエンザは検査できません。
C型インフルエンザはとても珍しいのです。
また、A型とB型インフルエンザにも大きな違いがあります。
なんと、あのクジラもインフルエンザに罹るのです。
でも、人間以外の動物に罹るインフルエンザはすべてA型インフルエンザなんです。(一部、水鳥はC型インフルエンザが罹ります)
それに対して、B型インフルエンザは人間のみが罹るインフルエンザです。
ここに後でお話する新型インフルエンザにも繋がる訳が出てきます。
では、次回は新型インフルエンザのお話です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症