世界の新型コロナウイルスの感染状況
現在、世界中で新型コロナウイルスの新規感染者数が最も多い国が日本です。
日本は欧米に比べてオミクロン株の流行が遅れてやってきました。
欧州の中でもドイツは流行のピークが少し遅れましたが、他の国々では半年以上前にピークを迎えました。
欧米ではその後、新規感染者数は急速に減少しました。
その後、若干増加する時期がありましたが、今でも減少傾向が続いています。
米国も減少傾向が続き、大統領がパンデミックは収束したと宣言しました。
米国では死亡者数は横ばいの傾向が続いています
新型コロナウイルスの新規感染数は米国でも激減しています。
しかし、死亡者数は第6波のピークからかなり減少しましたが、それでも横ばいの傾向が続いています。
日本は本来、死亡者数が低く抑えれてきましたが、ここに来て世界中で最も死亡者数が多い国になっています。
米国では新規感染者数が大きく減少したにも関わらず、死亡者数がそれほど減少していないことから、パンデミックが終わったとするには時期尚早と思われています。
ただし、日本もはじめ諸外国での新型コロナウイルス感染の疫学的手法が異なることや、時期によって対象患者が異なることがあり、数だけで比較することには無理があります。

埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症