今日の新着記事新型コロナウイルス感染症が現在の世界的な大流行「パンデミック」から、地域内で流行を繰り返す「エンデミック」と呼ばれる状態に移行しても、数年間は人口の10%程度が常に感染している状態が続くとの試算結果を、京都大の西浦博(にしうら・ひろし)教授らのチームが23日までにまとめた。2022年08月24日配信 共同通信社
インフルエンザの流行は
インフルエンザの流行は毎年、定点の医療機関からの報告数で流行の予測がされています。
全国の5,000の医療機関(小児科3,000、内科2,000)から1週間に発生したインフルエンザの患者数が報告されます。
その報告数/5,000が1.00を超えると流行が始まったとされます。
例年のインフルエンザは、全国の定点当たり報告数が1.00以上(通常の流行開始の指標)となる11月末から12月にかけて流行が始まります。
流行のピークは1月末から2月上旬が多くあります。
その後、3月末から4月には流行が終息します。
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2012年から2022年までの10年間のインフルエンザの発生状況です。例年12月末から流行が始まり、2月上旬にピークを迎えます。年によって流行の状況は違いがあります。
インフルエンザの患者数はどれくらいになるか
この定点の医療機関から報告された患者数をもとに全国のインフルエンザの患者数が推測されます。
例えば2019年の流行期には1週間に約180万人の感染者が発生したと推測されました。
そして、2019年の36週まで累計で650万人の患者が発生したことになります。
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この数字から推計すると新型コロナウイルスの患者数は流行期には1週間に1,800万人、流行が終息するまでに6,500万人となります。
この数字からみると新型コロナウイルスの患者数はインフルエンザとは比べ物にならない数字になります。
ここがポイント新型コロナウイルスの患者数はインフルエンザの約10倍になるとの試算が発表されました。この試算によると新型コロナウイルスの患者数はインフルエンザの患者数と比べ物にならない数字になります。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症