入院中の抗菌薬使用に手引 効果の評価が重要と強調

今日の新着記事薬が効かない細菌である「薬剤耐性菌」の発生を抑えようと、厚生労働省は、2017年に初版を出した抗菌薬(抗生物質)使用に関する医師向けの手引に2度目の改訂を行い、新たに入院患者への対応を加えた第3版を公表した。2024年06月19日配信 共同通信社

抗菌薬のおかげで多くの感染症が治るようになりました。

抗菌薬はさまざまな感染症の原因となる微生物に有効なお薬です。

ペニシリンが発見されて以降、人類は多くの抗菌薬を開発してきました。

ペニシリンを発見したフレミング博士はその発見によってのちにノーベル医学生理学賞を受賞しました。また、ペニシリンの発見は20世紀の10題発明の一つとされています。(ウィキペディアより)

それによってこれまでは治すことができなかった感染症が治せるようになりました。

このことによって人々は長生きすることができ、より幸福な時間を送ることができるようになりました。

抗菌薬を使いすぎれば薬剤耐性菌が生まれます。

感染症の原因となるざまざまな微生物はすべて生き物です。

生き物は常に進化し、より強い子孫を残そうとします。

例えば、ペニシリンによって死滅する菌は、ペニシリンでも生き残れるような子孫を作ろうとします。

それが薬剤耐性菌です。

菌はさまざまな仕組みを使って抗菌薬が効かない薬剤耐性菌を作り出しています。例えば抗菌薬が細胞の中に入らないようにバリアを作ったり、抗菌薬を分解してしまう酵素を出したりします。(AMR臨床リファレンスセンターのホームページより)

もし、ペニシリンがなければ、菌はそのような薬剤耐性菌を作る必要がありません。

すなわち、抗菌薬を使いすぎれば薬剤耐性菌が生み出せれる可能性が高くなってきます。

薬剤耐性菌は今後には人類の大きな脅威になるかも

これまで、人類は多くの優れた抗菌薬を作り出してきました。

しかし、これ以上に新しい抗菌薬を作り出すことが難しい状況になってきました。

今日の新着記事塩野義製薬は15日、既存の抗生物質(抗菌薬)が効かない薬剤耐性菌に対応する新規抗菌薬について、低所得国への提供を拡大するため、【続く】

さらに、感染症の原因となる菌のほうは薬剤耐性菌が増えています。

この状況を鑑みて世界保健機構(WHO)はこのまま薬剤耐性菌に対して人類がなんの方策も取らない場合は2050年には死亡原因で第1位になると警告しました。

風邪に抗菌薬はいりません

多くの場合は風邪はウイルスの感染によって起きます。

抗菌薬は細菌の感染症には有効ですが、ウイルスの感染症には効果がありません。

今日の新着記事 抗生物質(抗菌薬)がウイルスにも効くと誤解している人が依然として約6割いることが、国立国際医療研究センター病院の意識調査で分【続く】

風邪に不要な抗菌薬を使うと私たちの体の中にいる細菌が抗菌薬に耐性となってしまいます。

感染症の治療に抗菌薬は必要ですが、使用しなくていい患者さんに使うことによって薬剤耐性菌を生み出してしまいます。

そのために抗菌薬を適正に使用する試みがなされています。

ここがポイント抗菌薬を適正に使うことによって薬剤耐性菌を生み出さないさまざまな対策が行われています。増え続ける薬剤耐性菌に立ち向かうための大切な試みです。皆さんよくご理解ください。

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