今日の新着記事新型コロナウイルスの感染経路について、国立感染症研究所(感染研)は28日、ウイルスを含んだ空気中に漂う微粒子(エアロゾル)を吸い込んでも感染するとの見解をホームページで公表した。感染研はこれまでエアロゾル感染に否定的で、飛沫(ひまつ)感染と接触感染だけを挙げた報告書を発表していたため、国内の科学者が「世界の知見とは異なる」と説明を求めて公開質問状を出していた。2022年3月30日配信毎日新聞社
サラリーマン
エアロゾル感染とはどんな感染ですか?
空気中に漂う小さな粒子を吸い込むことで感染します。
前崎 先生
エアロゾルとは空気中に漂う小さな粒子を指します。
飛沫感染は粒子が大きいため、その重さによって数メートルで下に落ちてしまいます。
しかし、エアロゾルはそれより長い距離を長い時間で空気中に漂います。
サラリーマン
飛沫感染とエアロゾル感染はどう違うのですか?
エアロゾル感染はある程度離れていても感染することがあります。
前崎 先生
飛沫感染は咳やくしゃみなどが到達する距離以上に離れれば感染することはありません。
マスクをしていればその距離はさらに短くなります。
しかし、エアロゾル感染はある程度離れていても感染することがあります。
サラリーマン
エアロゾル感染を防ぐにはなにが大切ですか?
マスクとともにエアロゾルが漂わないように換気をすることが大切です。
前崎 先生
エアロゾル感染を防ぐには、マスクは重要です。
その上で、エアロゾルが空気中に漂わないようにこまめな換気をすることが大切です。
密閉された室内では時にエアロゾル感染を起こして、クラスターになることもあります。
ここがポイント新型コロナウイルスの感染経路は飛沫感染が主ですが、時にエアロゾル感染を起こします。感染対策としてはマスクの着用とエアロゾルが空気中に漂わないようにこまめな換気をすることが大切です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症