エイズ感染者は4千万人 国連が報告

今日の新着記事国連合同エイズ計画(UNAIDS)は22日、昨年の世界のエイズウイルス感染者は3990万人で、うち900万人以上が治療が受けずにいるとの報告書を公表した。エイズ関連の疾病による死者は約63万人で、2004年の210万人から大幅に減少したものの、死者25万人未満というUNAIDSの25年の目標数の、依然2倍以上となっている。2024年07月24日配信 共同通信社

エイズウイルスの発見

1981年、米国の西海岸で原因不明の感染症が、男性同性愛者の間で流行しました。

この病気は何らかの原因で、免疫力が低下することによって様々な感染症に罹患しやすくなり、後天性免疫不全症候群(エイズ)と命名されました。

今日の新着記事世界で初めてエイズウイルス(HIV)感染から完治した「ベルリンの患者」の名で知られていた米国人のティモシー・レイ・ブラウンさん【続く】

1983年にフランスのルイ・パスツール研究所のリュック・モンタニエ博士とそのグループが、エイズの原因となるウイルスを発見し、HIVと命名しました。

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の発見により、フランソワーズ・バレ=シヌシ、ハラルド・ツア・ハウゼンとともに2008年ノーベル生理学・医学賞を受賞したリュック・モンタニエ博士。(Wikipedia)

また、1984年にはアメリカのロバート・ギャロ博士のグループも同様の発見を報告し、HIVがエイズの原因であることを確認しました。


1984年以降、HIVの発見をめぐり、パスツール研究所のリュック・モンタニエと激しく争ったことが知られている。後に両者が共に発見者であるとして政治決着したが、ノーベル生理学・医学賞の受賞はならなかったロバート・ギャロ博士。(Wikipedia)

世界全体でのHIV感染症の疫学(2023年時点)

サハラ以南アフリカ

全世界のHIV陽性者の約3分の2がこの地域に集中し、新規感染者数は年間約100万人

東ヨーロッパ・中央アジア

感染者数は増加傾向で、特に薬物使用による感染が多い。

アジア・太平洋地域

感染者数は約560万人であるが、特定の国や地域では依然として高い感染率を示す。

ラテンアメリカ・カリブ海地域

感染者数は約210万人で、新規感染者数は横ばいまたは減少傾向にある。

北アメリカ・西ヨーロッパ

感染者数は約230万人で、新規感染者数は減少傾向にある。

日本でのHIV感染症の疫学(2023年時点)

新規感染者の約7割は同性間の性的接触であり、母子感染や血液製剤による感染は現在はまれである。

東京都、大阪府、愛知県などの大都市圏で感染者が多く、地方では新規感染者数はいまだ少ないが今後も注意が必要である。

今日の新着記事厚生労働省のエイズ動向委員会は15日、2019年末から20年6月末までのエイズウイルス(HIV)検査件数が前年同期に比べて大幅【続く】

日本おける新規HIV感染者数はほぼ横ばいですが、まだ明らかな減少傾向は認めていません。

ここがポイント世界のエイズウイルス感染者数は減少傾向にあり、死亡する患者数も減少傾向にあります。日本でも新規のエイズ患者数はほぼ横ばいとなっていますが、いまだ明らかな減少傾向ではありません。今後の注意が必要です。

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