今日の新着記事 国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)やダイキン工業などは2日、新型コロナウイルスの感染拡大で不足している医療用高性能マスクの共同開発、生産に取り組むと発表した。輸入に頼っていたものが足りなくなり、病院などで使い捨てのはずのマスクを繰り返し使っている現状を変えたいという。2020年9月3日配信朝日新聞
サラリーマン
N95マスクはどんなマスクですか?
非常に小さな粒子も通さないマスクです。
前崎 先生
N95とはマスクの規格を示す表記で、非常に小さな粒子も通さないマスクです。
具体的には5μmより小さな粒子を95%以上、遮断する性能を有しています。
一般で使用することはなく、主に病院などの医療機関で使用されます。
サラリーマン
N95マスクはどんな感染症の時に使いますか?
空気感染する病原体の感染症のときに使います。
前崎 先生
N95マスクは空気感染する病原体の感染症の患者さんの治療をするときに使います。
空気感染する病原体は、結核、麻しん(はしか)、重症の水痘(むずぼうそう)です。
このような病原体に感染した患者さんの治療をするときにはN95マスクをつける必要があります。
サラリーマン
新型コロナウイルス感染症でもN95マスクが必要ですか?
ある特殊な状況では必要になります。
前崎 先生
新型コロナウイルス感染症は一般的には飛沫感染します。
そのため、普通はサージカルマスクと呼ばれるマスクで十分とされています。
しかし、人工呼吸器を装着していたり、痰の吸引などいわゆるエアロゾルが生じるような場合はN95マスクをつける必要があるとされています。
ここがポイントN95マスクは5μmより小さな粒子も通さないマスクで、空気感染する病原体の感染症の患者さんの治療をする時には必要になります。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症