今日の新着記事埼玉県は6日、給食の仕出し弁当を食べた県西部の中学校の生徒と教員計146人が下痢などの症状を訴え、うち19人からウエルシュ菌を検出したと発表した。重症者はいない。県は食中毒と断定し、弁当を提供した食品会社を6日から3日間の営業停止処分とした。2020年10月07日配信 共同通信社 News
サラリーマン
ウエルシュ菌はどんな菌ですか?
環境中に広く存在する菌で食中毒の原因となる菌です。
前崎 先生
ウエルシュ菌は下水、河川、海、耕地などの土壌の環境中に広く存在する菌です。
人や動物の大腸の中にも生息しています。
食中毒の原因となる菌で、エンテロトキシンと呼ばれる菌の作る毒素が原因となります。
サラリーマン
ウエルシュ菌の食中毒はどんな特徴がありますか?
一度にたくさんの人が食中毒になります。
前崎 先生
ウエルシュ菌による食中毒はほかの菌によるものに比べて一度の多くの人が発病します。
食中毒の件数は1年間に数十件ですが、1件当たり数百人の人に症状が出ます。
多くはお肉やお魚を材料とした料理が原因で食中毒になることが多いようです。
サラリーマン
ウエルシュ菌の食中毒を防ぐにはどうすればいいのですか?
調理と保存に注意することが大切です。
前崎 先生
ウエルシュ菌の食中毒を防ぐには調理と保存に注意することが大切です。
調理では十分に加熱し、その後はすぐに冷やして、小分けにして保存します。
保存したものを再度調理するときも十分に加熱して、室温で長時間保存することは避けましょう。
ここがポイントウエルシュ菌の食中毒は菌が作る毒素が原因となります。一度にたくさんの人が食中毒になることが特徴的です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症