第8波の到来か
新型コロナウイルスの新規感染者数は落ちつきをみせてきましたが、ここにきて再度増加傾向をしましています。
今回は北海道など北日本と東京など首都圏を中心に増加傾向が目立っています。
その反面、沖縄や南日本の各地では増加の速度はそれほど早くありません。
このことは、気温が下がって、暖房が必要となった北日本では、寒さのために十分な換気ができなくなり感染者数が増えてとも考えられます。
また、首都圏など人口の多い地域では、社会経済活動がこれまで以上に活発となり、人との接触の機会が増えてことが要因と考えられます。
世界の中の日本の状況は
このように日本では新規感染者数が増加を示したいますが、世界の状況はどうでしょうか。
日本と同じ北半球のフランスと米国の感染者数を見てみると、フランスでは一時感染者数が増加しましたが、その後は減少傾向を示しています。
米国では日本に比べて相対的に感染者数は少ない傾向が続いています。
しかし、この感染者数はどの程度積極的に検査を行っているかで違ってきます。
米国などではすでに新型コロナウイルスを特別な感染症とは考えない風潮もあり、潜在的はより多くの感染者をいる可能性も否定できません。
ただし、新規感染者数は多い日本でも新型コロナウイルスによる死亡者はそれほど多くないことから、日本では早期に感染者を確認して適切な医療に結び付けられていると考えます。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症