今日の新着記事米製薬大手ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを導入したイスラエルで1月から4月の感染状況を分析した結果、2回接種から7日を経ると95.3%の感染予防効果が見られたと、同社やイスラエル保健省などのチームが英医学誌ランセットに5日発表した。2021年5月6日配信共同通信社
お母さん
この報告ではどれほどの感染予防が実際にあったのですか?
接種した人では95.3%の予防効果があったと報告されています。
前崎 先生
この報告では、ワクチンを2回接種して、7日以降の感染予防効果が95.3%あったと報告されています。
また、重症での入院は97.5%、死亡を96.7%も防ぐ効果が見られたされています。
さらに、85歳以上に限っても感染を94.1%防ぐなどとても高い有効性が報告されています。
お母さん
1回のワクチン接種でも有効と聞きますが?
今回の報告では、1回接種の有効性は2回接種より低いとされています。
前崎 先生
今回の報告では、1回接種の有効性は2回接種より劣ることが報告されています。
実際には、1回接種では感染予防効果は57.7%、死亡を防ぐ効果も77.0%にとどまったと報告されています。
今回の結果から、新型コロナウイルスのワクチンは2回接種することが重要と考えられます。
お母さん
今回のワクチンは変異ウイルスにも有効ですか?
いわゆる英国株と言われる変異ウイルスには有効と考えられています。
前崎 先生
イスラエルでは9割以上がいわゆる英国型と呼ばれる変異ウイルスになっています。
そのような状況下でのこのワクチンの有効性の結果が90%以上の感染予防と報告されています。
おそらく英国型の変異ウイルスには有効と考えますが、その他の変異ウイルスへの有効性は不明です。
ここがポイント多くの国民が新型コロナウイルスのワクチンをすでに接種したイスラエルでは、感染予防効果が90%以上の人に確認されたと報告されました。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症