今日の新着記事シリア保健省は26日、国内の複数の地域で先月以降コレラ感染が報告され、これまでに29人が死亡したと明らかにした。感染確認は338人で、うち230人が北部アレッポ県での報告。同県での死者は25人に上った。2022年09月27日配信 共同通信社
コレラはどんな感染症か?
コレラはコレラ菌による細菌感染症です。
コレラ菌は鞭毛と呼ばれるものを持って動き回ります。
コレラ菌で汚染された水や食べ物を口から接種することによって感染します。
感染した菌は人の体の中で増えて、最終的には菌が作り出す毒素によって病気が起きます。
日本ではコレラの患者は発生していませんが、世界中ではアフリカ、アジア、中南米の一部の地域で流行しています。
世界中ではインドやバングラデシュなどのアジアや、アフリカの国々でコレラの患者が発生しています。
コレラに感染するとどんな症状がでますか
コレラの患者さんは軽い人から重症の人までさまざまです。
水のような下痢があったり、吐き気があって嘔吐したりします。
熱や、お腹が痛くなったすることは少なく、典型的な患者さんでは米のとぎ汁様の下痢と呼ばれる白っぽい下痢が1日に何回もあります。
コレラは抗生物質で治療できます
コレラの患者さんは大量の下痢をするので、脱水になってしまいます。
その治療には点滴をして水分や栄養分を補います。
そして、コレラ菌に効く抗生物質を点滴します。
適切な治療を行えば死亡することはありません。
ここがポイントコレラはコレラ菌に汚染された水や食べ物を経口摂取することによって感染します。日本での発生はありませんが、今でもアジアやアフリカ:の国々では流行することがあります。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症