今日の新着記事埼玉県八潮市で6月に給食を食べた市立小中学校の児童や生徒ら3453人が下痢や腹痛を訴えた集団食中毒で、市教育委員会は13日、メニューの海藻サラダが原因だったと明らかにした。病原大腸菌O7が検出されたという。2020年07月14日配信 共同通信社
お母さん
大腸菌はどんな菌ですか?
ヒトの腸の中にいる菌です。
前崎 先生
大腸菌はすべてのヒトの腸の中にいる細菌です。
特殊な染色液で染めて顕微鏡で見ると、赤く染まる細長い菌です。
普通の大腸菌はヒトの腸の中にいても病気を起こすことはありません。
お母さん
病原大腸菌は普通の大腸菌と何が違いますか?
毒素を産生することによって病気を起起こします。
前崎 先生
病原大腸菌は毒素を産生することによって病気を起こします。
病原大腸菌が感染すると、下痢や腹痛などの症状があらわれ、重症になると血便が起こりまる。
一部の病原大腸菌が感染すると、腎臓の働きに影響し、時には命に関わることもあります。
お母さん
病原大腸菌はどのように感染するのですか?
多くは食中毒の原因菌として集団感染を起こします。
前崎 先生
病原大腸菌はその菌で汚染された食べ物を食べて感染します。
汚染された同じ食材を多くのヒトが食べることによって時に集団感染を起こします。
食材を十分に加熱することや、適切な温度で保存することによって感染を防ぐことができます。
ここがポイント病原大腸菌は食中毒の原因として、時に多くのヒトが感染する集団感染を起こすため、注意が必要です。
埼玉医科大学 感染症科・感染制御科 教授
医学博士
長崎大学医学部を卒業後、呼吸器内科、感染症内科で臨床および研究に従事。現在は埼玉医科大学病院で感染症の診療と院内感染対策を主な業務とし、学生や研修医の教育も行う。日本感染症学会の理事や厚生労働省の審議会などの役職も務める。
専門は内科学、感染症学、感染制御学、呼吸器感染症